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秋の意匠「紅葉」のうつわ

今回は紅葉にちなんださまざまな器を集めてみました。皆様もご存知のように、京都の器には伝統的な乾山流の意匠を持つ作品が多くあります。



小判形紅葉向付

紅葉は濃い赤、淡い赤、緑、黄等さまざまな色で表現され、小判型の器の内外に描き詰められています。生地の色は少し抑えたアイボリーで、派手な色彩表現を落ち着かせています。この器が膳に出された瞬間、それが秋深まりのコース料理であると感じられるでしょう。



乾山紅葉重ね平向付

この器は江戸中期、呉服商の家に生まれた尾形乾山が、兄、光琳の影響を受けて生み出した平向付と思われます。荒い波頭の表現、そして重ねもみじ葉の表現。これらは淋派の絵そのものです。現代にまで伝承されてきた名品の形を持つ器です。



乾山龍田川撫角蓋向付

蓋を開ければ金の流水が見込みと蓋裏に描かれた器のインパクトは、非常に強いものがあります。表面の紅葉には浮き出し技法が使われ、流水にはプラチナが使用されています。散りばめられたもみじの葉、水に流れる葉等の表現も大変良いと思われます。お料理は前菜系、お造里、色々と考えられそうです。



仁清もみじ詰め丸形蓋向付

アイボリー系の生地の表面を赤紅葉で埋め尽くした素晴しい蓋物です。紅葉の一番よい時期に使用されますと、深山に入り、もみじ狩りをしているような気持ちになれそうです。これからの時季、かぶら蒸しなど温かいお料理に合いそうですね。



乾山龍田川五、五寸皿

この器は粉引化粧で白地を表現し、上に絵付をほどこしています。金、銀彩の流水上に、赤、茶、緑のもみじ葉の散りゆく表現がよくできています。器の大きさが5,5寸ですので、水物または切身のお焼物等にも使えそうです。乾山の特徴がよく表されたお皿です。



釉彩粉引紅葉角向付

この器の特徴は絵付けの表現方法にあります。紅葉の色もすべてを淡くおさえることにより、中に盛り込まれるお料理が引き立てられます。器のインパクトは少し弱いですが、お料理との相性は非常によいと思われます。


うるはし堂では美しい日本の四季、その代表的な風景を染める紅葉を取り入れた京都の器を多数展示しております。詳細につきましては、うるはし堂までお問い合わせください。